30周年に寄せて

公益財団法人 日本体育協会
会長 張 富士夫

この度、財団法人上月スポーツ・教育財団様が設立30周年を迎えられ、記念誌を発刊されますことを心からお祝いを申し上げます。

貴財団は1982(昭和57)年、コナミ株式会社の創業者上月景正氏によって設立され、以来、我が国のスポーツ・教育・文化の振興及び発展に尽力されてきました。

とりわけ、スポーツ分野では、「スポーツ選手支援事業」において、我が国を代表し、将来が期待されるスポーツ選手・指導者に対し支援を行い、多数の選手・指導者が競技に集中できる環境の整備に大きく寄与されました。

また、「スポーツ研究助成事業」では、我が国におけるスポーツ医・科学サポート体制の強化に対して支援し、我が国の国際競技力向上の一翼を担うとともに、次代の研究者の発掘・育成に貢献されてきました。

さらに、「スポーツ団体・競技大会助成事業」では、国民体育大会に対し助成をいただき、大会の成功に多大なるご支援をいただいております。

このように、スポーツへの支援を積極的に展開され、競技者のみならず、スポーツを取り巻く環境・体制の整備にご尽力されてきました関係の皆様方の多大なるご理解とスポーツへの情熱に対し深謝いたします。

本会では、昨年創立100周年を迎え、JOC とともに「スポーツ宣言日本」を公表いたしました。そこでは、「21 世紀におけるスポーツの使命」として、スポーツを通して「公正で福祉豊かな地域生活の創造」、「環境と共生の時代を生きるライフスタイルの創造」、「平和と友好に満ちた世界の構築」を謳っており、その達成に向けて諸事業を推進していく所存であります。

また、国においては、昨年6 月に「スポーツ基本法」が制定され、民間事業者も含め連携・協力し、我が国のスポーツ推進に取り組むことが謳われました。

これらを鑑みると、貴財団の果たす役割はますます重要なものとなり、設立30周年を契機とした今後の展望に大きな期待と関心を寄せているところであります。

末尾となりますが、貴財団のますますのご発展を切に願うとともに、関係の皆様方の一層のご活躍をご期待申し上げ、記念誌に寄せる挨拶といたします。